2023.02.08 | Topics
2023年2月4日(土)当院の会場とオンラインのハイブリッドにて、第15回春日井心臓血管セミナーを開催しました。当日はYouTubeの生配信、Zoom、会場合わせて230名以上の方に参加して頂きました。
セッション1では、湘南鎌倉総合病院の小林修三院長が座長で、埼玉医科大学の腎臓内科教授の岡田浩一先生より、『CKD/DKD 治療における降圧療法』と題し、糖尿病性腎臓病と降圧療法についてのお話をして頂きました。
セッション2では、石川内科クリニックの石川進先生を座長に、香川大学医学部教授の、西山成先生より『進化から考える塩と血圧』と題し、大学での塩の研究についてお話して頂きました。
セッション3では、大阪大学 大学院医学系研究科 老年・総合内科学 教授の樂木宏実先生と、当院循環器内科部長の安藤みゆき医師とで特別座談会を行いました。『高血圧のスペシャリストに質問しました』というテーマで、事前に開業医さんからヒアリングした質問や、高血圧に関する様々な疑問点などをお聞きしました。
いずれの講演も有用性の高い内容で、今後もこのようなセミナーを継続開催し、地域医療に貢献していきたいと思います。
▲小林 修三先生 | ▲岡田 浩一先生(オンライン参加) |
▲石川 進先生 | ▲西山 成先生 |
▲特別座談会 |
▲集合写真 |
当院で、厚生省の認可施設として、卵円孔開存症(PFO)の治療を開始いたしました。
卵円孔開存(PFO)は、心臓の左右の心房の間にある心房中隔に隙間が開いている状態です。胎児期の遺残であり、成人の約20%にあると言われています。通常は、生後数日の間に閉じることが多く、開存したままの状態でも無症状の方は治療の必要もありませんが、まれに卵円孔開存(PFO)があるため、右心房から左心房に血液が直接流れ込み、血栓が卵円孔を通過し、脳梗塞や一過性脳虚血発作の原因になると考えられています。
脚の静脈に血栓ができたときにも考えられるように、その血栓が時折、血流にのって心臓の最初の部屋である右心房に達し、PFOを介して左心房に入ってしまうことがあります。この血栓が左心室へ、そして心臓を出て大動脈へと流れ出て、脳に到達したときに脳梗塞を引き起こすことがあります。このような脳梗塞を奇異性脳塞栓症といいます。
本治療は、手術で開胸するのではなく、体表から皮膚を通してカテーテルを挿入し、血管の中から治療します。脳梗塞の予防ができるほか、血を固まりにくくする抗凝固剤(または抗血小板剤)を治療後の経過次第で中止できることが期待できます。経カテーテル閉鎖術では、特殊な金属の閉鎖栓を使用し、心臓の欠損孔部分に合わせるように入れて、穴をふさぎます。
認可施設として、さらなる技術の向上に努めます。
▲卵円孔開存閉鎖術の様子 |
|
オクルーダー留置時の透視画像と、留置後のデバイス© Abbott. All Rights Reserved. |
1月25日、名古屋徳洲会総合にモンゴルの視察団が来院されました。
まず最初に、当院の大橋総長、院長の亀谷、村松事務長から名古屋徳洲会総合病院についてプレゼンをさせて頂きました。モンゴルの視察団の方は、日本について初めて知ったことも多かったようで、時折驚く様子も見られました。プレゼン終了後にはモンゴル一行から名古屋徳洲会にお土産を頂き、院長の亀谷が受取りました。
一行はICU(集中治療室)、手術室、心臓カテーテル室、4階病棟などの主要なスペースを見学。最新の設備や、モンゴルでは見ない機器に興味津々でした。視察を終え、質疑応答の時間では心臓血管外科分野の質問だけでなく、日本の医療や看護、さらには病院経営に至るまで様々な質問が飛び交い、名古屋徳洲会にとっても非常に有意義な時間となりました。
徳洲会とモンゴルは医療支援を通じた長い友好の歴史があります。『徳洲会心臓血管センター』の開設協力だけでなく、同センターを中心に今後もモンゴルに対する徳洲会の医療協力をさらに深めていきます。
▲大橋総長からプレゼンテーション |
|
▲ICU、手術室、カテーテル室などを見学 |
▲モンゴル視察団一行と記念撮影 |