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2023.09.27 | Topics Operation 

徳洲会国際心臓血管セミナーin葉山 国内外から650人超が参加

 医療法人徳洲会は、9月16日から2日間、湘南国際村センター(神奈川県)で「徳洲会国際心臓血管セミナーin葉山」を開催しました。徳洲会創立50周年を記念したイベントで、心臓血管治療に関する国際セミナーを主催するのは、医療法人徳洲会初の試みです。現地には163人が集まり、WEBでは2日間で延べ500人以上がライブ視聴をしました。セミナーでは10の国と地域から集まった心臓血管治療に携わる医師らが26演題を発表(うち徳洲会グループ9演題)しました。

 当院からは、景山聡一郎医師が、「Surgical Resuluts of Acute type A Aortic Dissection in Consecutive 1037 Patients」(急性A型大動脈解離 1037人の患者の手術結果)と題し発表を行いました。

▲参加者の熱気に満ちた会場 ▲名古屋徳洲会総合病院からは景山医師が発表

セミナーの主催者は東上震一 理事長、実行委員長は大橋壯樹 副理事長、セミナー会長は浅井徹 湘南鎌倉総合病院(神奈川県)心臓血管外科統括部長兼病院長補佐が務めました。

▲浅井 徹 セミナー会長 ▲東上 震一 理事長 ▲大橋 壯樹 副理事長

セミナーでは、米国、タイ、ベトナム、中国に加えて、これまで徳洲会が積極的に医療協力を進めているモンゴルやインドネシアの医師らも登壇しました。最新の心血管治療法や治療技術の教育方法など幅広いテーマで講演を行いました。

会場では質疑応答も活発に行われ、「ロボット心臓手術の教育プログラムを徳洲会で作ってほしい」、「徳洲会がまだ医療協力していない国への支援を求めます」など、徳洲会に期待を寄せる声が多く聞かれました。

懇親会を開き、参加者同士が親交を深める場面も見られ、盛況のうちに幕を閉じました。

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2023.09.14 | Topics Operation 

経皮的左心耳閉鎖術デバイスWATCHMANを用いた治療を開始しました

 当院にて、経皮的左心耳閉鎖術デバイスWATCHMAN(ウォッチマン)を用いた治療を開始しました。

 心房細動により血栓のできる場所の約9割が左心房にある「左心耳」でできると言われています。WATCHMANは、開心術をする必要がなく、鼠径部の静脈からカテーテルを通して心臓に挿入し、左心耳を閉鎖してしまうデバイスです。
 500円硬貨ほどのサイズで、左心耳を塞ぐように設計されており、手術後には内皮化が進み、左心耳が永久的に閉鎖されることによって脳梗塞のリスクを抗凝固療法並みに低減させながら、抗凝固薬の服用を中止することができるようになります。

 認可施設として、さらなる技術の向上に努めます。

▲経皮的左心耳閉鎖術の様子  

▲Watchman(ウォッチマン)と左心耳への留置イメージ

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2023.08.22 | International 

TAVI300症例突破 透析患者さんにも施行可能に

 大動脈弁狭窄症のカテーテル治療である、経カテーテル的大動脈弁植込術(TAVI)が保険適用になってからもうすぐ10年になります。当院もこの中部地区でいち早く導入し、8年以上が経過しています。今年7月に累積300例を突破しました。かなり確立された治療となり、現在は80歳以上はTAVI優先、75歳以上も(外科的弁置換術とともに)TAVI検討すべき、となってきました。低侵襲であるため、手術当日の晩御飯も自分で摂ることができ、翌日には歩いて一般病棟に移り、点滴類もすべて外れます。全身麻酔で寝ている間におよそ30分で手技が終わります。そのため、高齢の方でも手術を受けることができます(最高齢101歳)。また、当院はTAVI専門施設の認定も取り、以前は適応外であった透析患者さんに対してもTAVIが施行できる数少ない施設となりました。個々の症例で状況が変わるので、まずはTAVIのメリットと合併症のリスクを聞きに来てください。大事なのは昔の概念にとらわれて判断せず、TAVI専門施設で話を聞くことです。医療はものすごいスピードで進化しており、10年前にはできなかった事がいとも簡単に出来たりします。TAVI治療は、チーム医療です。実際の手技も、循環器内科医、心臓血管外科医、麻酔科医、各コメディカルがそれぞれの担当をこなします。さらに周術期は、全職種のスタッフが元気に患者さんが退院できるようにサポートします。地域の開業医の先生や、他病院の循環器内科の先生たちも同じハートチームと考え、連携して多くの患者さんを救いたいと考えています。日本で初めてTAVIを行い今でも日本のTAVIを牽引している大阪大学に数年通い続けたころを懐かしく思います。とても忙しい毎日でしたが、今こうやってチーム皆で安定した治療が行えている事に繋がっており、非常に満足しています。今後も当院の特徴である、経験豊富な外科治療と、カテーテル治療のコラボレーションで、弁膜症などの構造的心疾患、大動脈疾患、すべての心血管疾患に対し最善を尽くします。

循環器内科 部長 田中 昭光

▲TAVI300症例達成で記念撮影するスタッフたち

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