2020.03.06 |
2020年2月15日(土)に『第9回春日井心臓血管セミナー』を開催しました。今回のテーマである「腎臓病と心臓血管病」に対して、最新の外科、内科的治療の講演がありました。参加人数は150名以上で、遠方からも多数ご出席して頂きました。
セッション①では、木沢記念病院循環器病センター長の青山琢磨先生が座長で、名古屋市立大学大学院医学研究科腎臓内科学分野教授の濱野高行先生が『腎臓病がもたらす心不全と血管の石灰化』と題し、余剰なリンや副甲状腺ホルモンが血管石灰化を招き、心筋梗塞や心不全を引き起こすため、それらの管理がとても重要であると講演をされました。
セッション②では、春日井市民病院院長の成瀬友彦先生が座長で、湘南鎌倉総合病院院長代行の小林修三先生が『透析患者における心血管障害 ~その病態と治療戦略~』と題し、心血管障害を抑えるには、どのような透析をしているかをしっかり把握し、十二分な透析を行うことが大切であり、そのことが患者さんの予後に大きく関わってくるという講演をされました。
福井雅子春日井医師会長の挨拶ののち、懇親会でさらに議論をさせていただきました。
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成瀬先生 | 小林先生 |
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福井先生 | |
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2020.01.15 | Topics
新年のご挨拶
昨年も例年同様900例以上の手術をさせていただきました。周辺の医療機関との連携のおかげであり感謝いたします。
医療技術、医療器具の進歩に伴い心臓血管治療もカテーテルでの治療、低侵襲小切開手術が増加しました。通算200例の小切開心臓手術(MICS手術)の経験とプロクターによるダヴィンチ手術を終了し、今年より保険でのダヴィンチロボット補助下の僧帽弁手術が可能となり、小切開低侵襲のみならず正確な心臓手術が可能となりました。ダヴィンチによるバイパス手術(Robotic MIDCAB)、MICSによる大動脈弁置換術も標準的に行えるようになりました。経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)も標準手術となりました。68例の大動脈弁手術のうち26例にTAVIを行いました。
腹部大動脈瘤、急性B型解離に対するステントグラフト手術の割合も増えました。24例の腹部大動脈瘤破裂に対し14例の外科手術、10例のステントグラフト手術を行いました。急性B型解離は34例経験し、10例にステントグラフト、4例に外科治療を行いました。
重症心不全に対しても、カテーテルによる低侵襲治療(IMPELLA)をさせていただき、ショックを伴う心筋梗塞、心筋症に対して通算70例に使用し安定した治療が可能となりました。特に、急性心筋梗塞後心室中隔穿孔に対してはIMPELLAでの心不全制御を行い、弱った心臓の回復を待って穿孔部閉鎖手術を待機的に行う方法を行い、本邦初報告として論文(心臓)でも採用されました。
年間約2000例の開心術を行っている中国西安の陝西人民病院心臓血管センター、中国山東省の済寧市第一人民医院への相互交流を始めました。
集中治療専門医2名の入職、心臓血管外科専属診療看護師の導入で、診療体制を充実させ、働き方改革を進めると同時に緊急手術を断らない体制を維持してまいります。多く経験と反省をさせていただいき、本年も緊急の対応の充実はもとより、予定の手術でも安全、確実、そして低侵襲の外科治療を心がけてまいりますので何卒よろしくお願いいたします。
2019.12.16 | Topics International
中国西安の陝西人民病院心臓血管センターから、心臓外科医の訪問がありました。大阪での学会の後、11月18日、名古屋に訪問され、当院にてオフポンプCABG, MICSーAVRの手術を見学していただきました。今後も西安の心臓外科交流を続けることを約束しました。