2014 年の冠動脈バイパス術は91例(弁膜症等合併を含む)でした。単独冠動脈バイパス手術71例中オフポンプ手術は70例(99%)で、緊急症例、状態の不安 定な症例、低心機能の症例でもオフポンプ手術がすべて可能となりました。 LAD1枝病変に対しては左第5肋間小切開によるMICS-OPCABを4例に 行いました。冠動脈バイパス術後の再手術例に対し回旋枝に対しても左肋間小切開によるMICS-OPCABを行うことができました。 1本のグラフトで、 2〜3か所のバイパスを行うセクエンシャルバイパスは50例行いました。3枝以上のバイパス48例では46例(96%)にセクエンシャルバイパスを行って います。グラフト採取、吻合数を減らし、手術時間、手術侵襲を軽減することができます。またグラフト斜切開平行四辺形吻合にて質の高い吻合を行うことがで きました。当院では術後のグラフト開存を全例超音波による内胸動脈血流と腎機能正常例には造影CTで確認しています。造影CT検査、超音波検査を施行しえ た190グラフト中186グラフトの開存を認め98%の開存率でした。