2005.08.18 | International
首長国主催の世界心臓フォーラムに招待され、2005年2月16日の深夜より、エミレーツ航空にてアラブ首長国連邦(UAE)に医療事情視察を兼ねて行ってまいりました。UAEは日本にはあまりなじみの無い国で、中近東ということもあり少し不安でしたが、行ってみて私の思っていたこととは想像も絶するものでした。1971年より新しい国となり、今後も200年近くある石油産油国としてその資源をもって、急速に進歩している国でした。高層ビルの建設ラッシュで巨大プロジェクトも次から次へと進行中でした。外国の投資家との共同運営でさらに大きくなっていました。敬虔なイスラム教の国で、街のいたるところにモスクがあり、コーランが遠くから聞こえてきました。
16日の朝に着いてから、7星ホテルに着き、世界心臓フォーラムに出席しました。厚生大臣も出席するほどの力の入れようで、フランス、スイス、アメリカから名立たる心臓外科医、循環器内科医が招待されており、世界最高水準の心臓治療の発表がありました。
翌朝は心臓フォーラムと同時開催された国王をしのぶ会に出席しました。3ヶ月前になくなったザヒード国王は国民から愛され、彼のおかげでこのような目覚しい発展と政治の安定があり、その式典はお祭りのようで各種民族舞踏が披露されており、楽しいものでした。
その後、王室での昼食会に招かれました。そこでのアラブの宮廷料理は食べきれないほどの豪華な食事が出されました。女人禁制とのことでしたが、女性たちは別の屋敷でさらに豪華な食事をよばれたそうです。その後もアラブの贅を尽くした宮殿、ホテルに案内され、そのアラブの伝統とその幻想的で豪華な宮殿とその内装品には驚くばかりでした。翌朝も朝早くから、病院訪問を開始しました。公立病院、私立病院を見させていただきました。アメリカン病院ではすべてアメリカあるいはヨーロッパでトレーニングを積み資格を得た優秀な医師を迎え最新の医療を実践しておりました。病院内は広く、清潔で世界のどこにも負けないものでした。
その後、川を渡る小船に乗って古い町並みのある対岸に渡りました。その後、アラブの幻想的な建物、装飾品を飾った新しいホテルで最後の観光をして帰国の途に着きました。
UAEの心臓外科医は自国での教育はまだまだ不十分ですが、アメリカ、ヨーロッパでトレーニングを受けた優秀な心臓外科医がそろっていました。お金持ちはアメリカやヨーロッパに手術を受けに行くらしく、自国で優秀な心臓外科医を育て、自国ですべての人間が手術を受けられる心臓外科にしようという意気込みが見られました。