心臓血管外科手術について

静脈瘤手術

静脈瘤に対する最新のカテーテル治療を開始しました。

 

 

足がだるい、皮膚の色が変化してきた等の症状があればご相談ください。局所麻酔で日帰り手術も可能です。

 

高周波アブレーションカテーテル治療

 

静脈内に静脈瘤を起こしている血管に発熱するカテーテルを通して、約120度の温度で焼いてふさぎ、正常な別の血管に血液を流す治療法です。医療保険が適用可能です。

 

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このカテーテル治療の利点

1.傷が小さい

切開せず穿刺して行います。瘤の部分は小切開で瘤切除を行う場合があります。

2、局所麻酔のため、術直後すぐに回復

 

静脈瘤切除高位結紮法

原因としての伏在静脈から大腿静脈への合流部での逆流を止める必要があります。この場所の静脈を縛って切り離すことで逆流を止めます。これを高位結紮といいます。逆流がひどくない場合は高位結紮をしなくてすむこともあります。

瘤になった静脈瘤は取り除くか、血液の流れを止めるしかしないと消失しません。取り除いて血液の流れを止めても、他の静脈が働くので問題ありません。5mmほど皮膚を切開し、表面の静脈瘤を取り出して抜き取ります。少し出血しますが、圧迫ですぐに止まります。

手術は腰椎麻酔で行います。背骨に麻酔薬を注入して、下半身の痛みを完全にとります。手術中会話もできますし、自分で呼吸をしていただきます。そけ い部を1.5cmほど切開し、伏在静脈から大腿静脈への合流部の静脈を縛って切り離します。ところどころ5mmほど皮膚を切開し、表面の静脈瘤を取り出し て抜き取ります。片方の足で約30分かかります。手術が終了したら足を包帯で圧迫し病棟で安静にしていただきます。日帰りで退院も可能ですが、安全のため 一泊入院をお勧めしています。翌日朝に傷口の消毒をして、退院していただきます。退院後はそのままにしていただき、(風呂あるいは傷口が心配な場合は消毒 をしていただき)、1週間後に再度受診していただいて傷口の確認をさせていただきます。それ以降は受診する必要はありません。手術後に長期的に再発する確 率は5%程度と思われます。

 

その他の治療法

 

ストリッピング

鼠径部に2cmの切開をして、大伏在静脈内に専用のワイヤーを挿入して、静脈を抜去する方法です。大伏在静脈を抜去します。当院ではこの方法は採用せず小切開で一部の瘤化した大伏在静脈を抜去します。この方法が低侵襲で効果は同じです。

 

硬化療法

瘤になった静脈瘤に硬化液を注入し血液の流れを止める方法です。硬化液は静脈内で炎症を起こし、血液の流れを止めてしまいます。これで静脈瘤は硬く なって小さくなります。この方法は皮膚を切開せずに注射するだけで可能です。しかし、程度の軽いものあるいは表面の網目状の静脈瘤に行いますが、効果の無 い場合もあり慎重に適応を決めております。