抗血小板薬は血栓の生成を防止することにより、血液をサラサラにします。血流の速い環境下では、血小板が活性化しやすい(血小板血栓)という有名な現象が知られています。動脈硬化を発症し、血管が傷ついてしまうと、血小板血栓ができます。抗血小板薬はこの血小板の働きを抑制することによって血液の凝固を抑えようとします。
代表的な 薬品名 |
バイアスピリン |
ジェネリック 医薬品 |
バイアスピリン、アスピリン |
効果 | シクロオキシゲナーゼ‐1(COX-1)阻害により、トロンボキサンA₂の合成を阻害して血小板凝集を抑制し、血液が凝固して血管をつまらせるのを防ぎます。 通常、狭心症、心筋梗塞、一過性脳虚血発作、脳梗塞、冠動脈バイパス術あるいは経皮経管冠動脈形成術施行後における血栓・塞栓の形成を予防します。 |
服用方法 | 通常、成人は1回1錠(主成分として100㎎)を1日1回服用します。なお、症状により1回3錠(300㎎)まで増量されることがあります。 |
副作用 | 主な副作用として、胃腸障害、嘔吐、蕁麻疹、発疹、浮腫、めまい、頭痛、興奮、過呼吸、倦怠感、貧血、血小板機能低下(出血時間延長)などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。 ・顔面蒼白・冷や汗、めまい、呼吸困難[ショック、アナフィラキシー] ・頭痛・吐き気・嘔吐、コーヒー色のものを吐く、黒い便が出る[脳・消化管などの出血] ・皮膚や粘膜のただれ、水ぶくれ、発熱[皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症、剥脱性皮膚炎] ・息苦しさ、呼吸がゼーゼーしたり短くなる[喘息発作] ・全身倦怠感、食欲不振、皮膚や白目が黄色くなる[肝機能障害、黄疸] |
代表的な 薬品名 |
バファリン配合錠A81 |
ジェネリック 医薬品 |
バファリン配合錠A81、アスファネート配合錠A81、ニトギス配合錠A81、 バッサミン配合錠A81、ファモター配合錠A81 |
効果 | 血小板シクロオキシゲナーゼを阻害して血小板凝集を抑制し、血栓の形成を阻止します。 通常、狭心症、心筋梗塞、虚血性脳血管障害などの血栓形成の抑制や、川崎病の治療に用いられます。 |
服用方法 | ・狭心症、心筋梗塞、虚血性脳血管障害などにおける血栓・塞栓形成の抑制:通常、成人は1日1回1錠を服用しますが、症状により1回4錠まで増量されます。必ず指示された服用方法に従ってください。 ・川崎病:急性期有熱期間は、主成分として1日体重1kgあたり30〜50mgを3回に分けて服用します。解熱後の回復期から慢性期は、主成分として1日体重1kgあたり 3〜5mgを1日1回服用します。症状に応じて適宜増減されます。 |
副作用 | 主な副作用として、胃腸障害、蕁麻疹、皮疹、鼻出血などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。 ・呼吸困難、全身潮紅、蕁麻疹[ショック、アナフィラキシー] ・頭痛、吐き気、黒色便[出血] ・発熱、皮膚や粘膜のただれ、水疱[中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、剥脱性皮膚炎] ・呼吸困難、喘鳴(ヒューヒュー音)[喘息発作] |
代表的な 薬品名 |
プラビックス |
ジェネリック 医薬品 |
クロピドグレル |
効果 | 血小板の活性化に基づく血小板凝集を抑制して血栓形成を抑え、血管がつまらないようにします。 通常、虚血性脳血管障害の再発の抑制と、経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される急性冠症候群、安定狭心症、陳旧性心筋梗塞と、末梢動脈疾患における血栓・塞栓形成の抑制に用いられます。 |
服用方法 | ・虚血性脳血管障害の再発抑制:通常、成人は1回主成分として75mgを1日1回服用します。年齢・体重・症状により1日1回50mg服用となることがあります。 ・経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される虚血性心疾患:通常、成人は投与開始日に1回主成分として300mgを1日1回服用し、その後維持量として1日1回75mgを服用します。 ・末梢動脈疾患の血栓・塞栓形成の抑制:通常、成人は1回主成分として75mgを1日1回服用します。 |
副作用 | 主な副作用として、出血、黄疸、吐き気・嘔吐、食欲不振などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。 ・突然の激しい頭痛、悪心・嘔吐、顔や手足の片側麻痺 [頭蓋内出血] ・下血(黒色便、血便)、吐血、視力障害、関節痛 [胃腸出血、眼底出血、関節血腫] ・強い疲労感・倦怠感、食欲不振、白眼や皮膚が黄色くなる [肝機能障害、黄疸] ・倦怠感、食欲不振、紫斑、意識障害 [血栓性血小板減少性紫斑病] ・咽頭痛、頭痛・頭重、耳鳴り [無顆粒球症、汎血球減少症] |
代表的な 薬品名 |
エフィエント |
ジェネリック 医薬品 |
なし |
特徴 | プラビックスで効果が十分出なかった患者さんにも効果が期待できる薬です。 血小板の活性化による血小板凝集を抑えて、血液を固まりにくくし、血栓症の再発を防ぎます。 通常、経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される、急性冠症候群(不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞、ST上昇心筋梗塞)、安定狭心症、陳旧性心筋梗塞に用いられます。 |
効果 | 血小板の活性化による血小板凝集を抑えて、血液を固まりにくくし、血栓症の再発を防ぎます。 |
服用方法 | 通常、成人は服用開始日に1回主成分として20mgを1日1回服用します。その後、維持用量として1回3.75mgを1日1回服用します。 |
副作用 | 主な副作用として、皮下出血、鼻出血、血尿、血管穿刺部位血腫、皮下血腫などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。 ・頭痛、悪心・嘔吐、意識がうすれる、顔や手足の片側麻痺、腹痛[出血] ・倦怠感、紫斑、意識障害[血栓性血小板減少性紫斑病] ・蕁麻疹、まぶた・唇・舌のはれ、息苦しい[過敏症] ・吐き気、嘔吐、皮膚や白目が黄色くなる[肝機能障害、黄疸] ・のどの痛み、頭痛、全身倦怠感、貧血症状、出血傾向[無顆粒球症、再生不良性貧血を含む汎血球減少症] |
代表的な 薬品名 |
パナルジン |
ジェネリック 医薬品 |
チクロピジン塩酸塩 |
効果 | 血液の中の血小板の働きを抑えることにより、血管の中で血の塊(血栓)ができやすくなっている状態を改善し、血栓症の再発や血流障害を防ぎます。 通常、血栓・塞栓の治療、血流障害の改善などに用いられます。 |
服用方法 | ・血管手術および血液体外循環に伴う血栓・塞栓の治療ならびに血流障害の改善:通常、成人は1日2~3錠(主成分として200~300mg)を2~3回に分けて食後に服用します。 ・慢性動脈閉塞症に伴う潰瘍、疼痛および冷感などの阻血性諸症状の改善:通常、成人は1日3~6錠(主成分として300~600mg)を2~3回に分けて食後に服用します。なお、1日2錠(200mg)の場合には1回に服用することもあります。 ・虚血性脳血管障害に伴う血栓・塞栓の治療:通常、成人は1日2~3錠(主成分として200~300mg)を2~3回に分けて食後に服用します。なお、1日2錠(200mg)の場合には1回に服用することもあります。 ・クモ膜下出血術後の脳血管攣縮に伴う血流障害の改善:通常、成人は1日3錠(主成分として300mg)を3回に分けて食後に服用します。 いずれの場合も、年齢・症状により適宜増減されます。 |
副作用 | 主な副作用として、鼻出血、皮下出血、発疹、そう痒感、発熱、食欲不振、胃不快感、嘔気、肝機能障害、頭痛などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。 ・出血傾向(歯ぐきの出血、鼻血、皮下出血など)、発熱、紫斑 [血栓性血小板減少性紫斑病] ・発熱、のどの痛み、全身倦怠感 [無顆粒球症] ・皮膚や白目が黄色くなる、全身倦怠感、食欲不振 [重篤な肝障害] ・階段や坂を上る時の動悸や息切れ、全身倦怠感、出血傾向、紫斑 [再生不良性貧血を含む汎血球減少症、赤芽球癆、血小板減少症などの血液障害] ・頭痛、意識障害、腹痛、吐血、血便 [出血(脳出血などの頭蓋内出血、消化管出血などの重篤な出血)] ・発熱、紅斑、水疱、びらん [中毒性表皮壊死症、皮膚粘膜眼症候群、紅皮症、多形滲出性紅斑] ・みぞおちの痛みや圧痛、嘔吐、吐血 [消化性潰瘍] ・発熱、全身倦怠感、尿量減少、手足や顔のむくみ [急性腎不全] ・発熱、から咳、息苦しい [間質性肺炎] ・発熱、関節痛、胸部痛 [SLE様症状] |
代表的な 薬品名 |
ブリリンタ |
ジェネリック 医薬品 |
なし |
効果 | 血小板の活性化による血小板凝集を抑えて、血液を固まりにくくし、血栓症の再発を防ぎます。 |
服用方法 | ・経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される急性冠症候群の場合は、通常、成人は服用開始時に主成分として180mgを服用し、その後維持量として、1回90mgを1日2回服用します。 ・過去に心筋梗塞になったことがある場合は、通常成人には1回主成分として60mgを1日2回服用します。 |
副作用 | 主な副作用として、出血、皮下出血、鼻出血、血尿、穿刺部位出血、血腫、呼吸困難などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。 ・突然の激しい頭痛、吐き気、吐血・血便・血尿[出血(頭蓋内出血、消化器系出血など)] ・意識の低下、動悸、じんましん[アナフィラキシー] ・まぶた・唇・舌のはれ、息苦しい、じんましん[血管浮腫] |
代表的な 薬品名 |
プレタール |
ジェネリック 医薬品 |
コートリズム、シロシナミン、シロスタゾール、プレトモール、ホルダゾール、シロスレット |
効果 | トロンボキサンA2による血小板凝集を抑え、また、血小板と血管平滑筋のPDE3活性を阻害して抗血小板作用および血管拡張作用を示し、血流を改善します。 通常、慢性動脈閉塞症に基づく潰瘍、疼痛、冷感などの症状の改善、脳梗塞の再発抑制に用いられます。 |
服用方法 | 通常、成人は1回主成分として100mgを1日2回服用しますが、年齢・症状により適宜増減されます。 ※シロスレット内服ゼリーは通常、成人は1回主成分として100mgを1日2回服用します。なお、治療を受ける疾患や年齢・症状により適宜増減されます。 |
副作用 | 主な副作用として、頭痛・頭重感、頻脈、腹痛、吐き気・嘔吐、めまい、動悸、下痢、発疹、肝機能障害、貧血、心房細動・上室性頻拍・上室性期外収縮・心室性期外収縮などの不整脈、皮疹、かゆみ、蕁麻疹、光線過敏症、紅斑などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。 ・呼吸困難、全身のむくみ、急激な前胸部の圧迫感・胸痛、動悸・息切れ[うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍] ・頭痛、意識障害、腹痛[出血(脳出血などの頭蓋内出血、肺出血、消化管出血、鼻出血、眼底出血など)] ・頭痛・のどの痛み、筋肉痛、寒気や震えを伴って高熱が出る[汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少] ・発熱、から咳、呼吸困難[間質性肺炎] ・全身倦怠感、食欲不振、皮膚や白目が黄色になる[肝機能障害、黄疸] |
代表的な 薬品名 |
エパデール、エパデールS |
ジェネリック 医薬品 |
イコサペント酸エチル、エパロース |
効果 | 血液中の脂肪分(コレステロールや中性脂肪)を低下させます。血液の固まりができるのを防いだり、血管の壁に付着するのを抑えます。血管の弾力性を保ちます。 通常、閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍、疼痛および冷感の改善や高脂血症の治療に用いられます。 |
服用方法 | ・閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍、疼痛および冷感:通常、成人は1回主成分として600mgを1日3回、食直後に服用しますが、年齢・症状により適宜増減されます。 ・高脂血症:通常、成人は1回主成分として900mgを1日2回、または1回主成分として600mgを1日3回、食直後に服用しますが、トリグリセリドの値が異常な場合には、必要に応じて1回1包900mg、1日3回まで増量されます。 |
副作用 | 主な副作用として、発疹、かゆみ、貧血、悪心、腹部不快感、下痢、腹痛、胸やけなどが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。 ・ 全身倦怠感、食欲不振、皮膚や白目が黄色くなる[肝機能障害、黄疸] |
代表的な 薬品名 |
ドルナー、プロサイリン、ケアロードLA、ベラサスLA |
ジェネリック 医薬品 |
ベラプロストNa、ベラプロストナトリウム |
効果 | 血管や血小板のプロスタサイクリン受容体に作用し、血管を広げ血液を固まりにくくすることにより血液の 流れを良くします。 通常、慢性動脈閉塞症による手足の痛みや冷感や皮膚のただれ、原発性肺高血圧症の治療に用いられます。 |
服用方法 | ・慢性動脈閉塞症に伴う潰瘍・疼痛および冷感の改善:通常、成人は 1 回 主成分として 40μgを 1 日 3 回食後に服用します。 ・原発性肺高血圧症:通常、成人は 1 回 主成分として 20μgを 1 日 3 回食後に服用します。症状をみながら徐々に増量されます。増量する場合には投与回数を 1 日 3~4 回とし、最高用量を1 日180 μgとします。 ※薬剤名に「LA」がついている薬は通常、肺動脈性肺高血圧症の治療に用いられます。通常、成人は1回主成分として60μgを1日2回朝夕食後に服用します。症状をみながら徐々に増量されます。増量する場合には1回最高180μgを1日2回朝夕食後に服用します。 |
副作用 | 主な副作用として、頭痛、顔面潮紅、ほてり、下痢、吐き気、倦怠感、出血傾向、皮下出血、鼻出血、貧血、 発疹、湿疹、かゆみ、蕁麻疹、紅斑などが報告されています。 このような症状に気づいたら、担当の医師ま たは薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。 ・頭痛、吐き気、視力障害 [脳出血、消化管出血、肺出血、眼底出血] ・顔色蒼白、冷汗、立ちくらみ、意識がなくなる [ショック、失神、意識消失] ・発熱、から咳、呼吸困難 [間質性肺炎] ・全身が倦怠感、食欲不振、皮膚や白目が黄色くなる [肝機能障害] ・胸の圧迫感、胸がしめつけられるように痛い、冷汗 [狭心症、心筋梗塞] |
代表的な 薬品名 |
アンプラーグ |
ジェネリック 医薬品 |
サルポグレラート塩酸塩 |
効果 | 血小板や血管のセロトニン受容体に対する拮抗作用により、血小板の凝集や血管収縮を抑制し、血を固まりにくくし血流を良くします。これにより末梢循環障害による手足の痛み・冷感、潰瘍などの症状を改善します。 通常、慢性動脈閉塞症に伴う潰瘍、虚血性諸症状の治療に用いられます。 |
服用方法 | 通常、成人は1回主成分として100mgを1日3回食後に服用しますが、年齢・症状により適宜増減されます。 |
副作用 | 主な副作用として、吐き気、胸やけ、腹痛、かゆみ、じん麻疹、発疹、紅斑、出血(鼻出血、皮下出血など)、肝機能障害などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。 ・ 頭痛、吐き気、嘔吐[脳出血] ・ 腹痛、黒い便が出る、血を吐く[消化管出血] ・ 鼻血、歯ぐきの出血、手足のあざ[血小板減少] ・ 全身けん怠感、食欲不振、皮膚や白目が黄色くなる[肝機能障害、黄疸] ・ 高熱、寒気、のどの痛み[無顆粒球症] |
代表的な 薬品名 |
ペルサンチン |
ジェネリック 医薬品 |
ジピリダモール |
効果 | 心臓の血管を広げて血液の流れを改善し、心臓の働きをよくします。 ワーファリンというお薬と一緒に飲んで、心臓弁の手術後に血管内で血液が固まるのを抑えます。 腎臓の病気が原因で尿中に出てくる蛋白を減らします。 |
服用方法 | ・心臓の働きをよくするために飲む場合:通常、成人は主成分として1回25mgを1日3回服用しますが、治療を受ける疾患や、年齢、症状により適宜増減されます。 ・血液が固まるのを抑えるために飲む場合:通常、成人は主成分として1回100mgを1日3〜4回服用しますが、治療を受ける疾患や、年齢、症状により適宜増減されます。 ・尿中の蛋白を減らすために飲む場合:通常、成人は主成分として1回100mgを1日3回服用しますが、治療を受ける疾患や、年齢、症状により適宜増減されます。 ※薬剤名に「L」がついている薬 通常、成人は1回主成分として150mgを1日2回服用しますが、治療を受ける疾患や、年齢、症状により適宜増減されます。 |
副作用 | 主な副作用として、頭痛、吐き気、心悸亢進(心臓がドキドキする)、腹痛、脱力感、けん怠感、発疹などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。 ・胸の痛み、圧迫感、冷汗などの悪化[狭心症状の悪化] ・黒い点や虫のような物が視野の中に見える、便が黒い、頭痛、など[出血傾向(眼底出血、消化管出血、脳出血等)] ・皮下出血、歯ぐきの出血、鼻血、など[血小板減少] ・発作的な息切れ、喘鳴(呼吸をすると、ヒューヒュー音がする)、眼や唇の回りがはれる、など[過敏症] |
〇2つ以上の有効成分が合わさった合剤
代表的な 薬品名 |
タケルダ |
ジェネリック 医薬品 |
なし |
特徴 | 抗血小板薬(アスピリン100mg)、プロトンポンプ阻害薬(ランソプラゾール15mg)が混合された薬です。 |
効果 | アスピリンは、血小板シクロオキシゲナーゼ-1活性を阻害することにより、血小板凝集を抑制して、血液を固まりにくくし、ランソプラゾールは、胃粘膜のプロトンポンプの酵素活性を阻害することにより、胃酸の分泌を抑制します。 アスピリンは血液が固まって血管をつまらせるのを防ぎますが、胃・十二指腸潰瘍を起こすことがあるので、ランソプラゾールによってそれらを防ぎます。 通常、胃・十二指腸潰瘍の既往がある患者さんの、狭心症、心筋梗塞、虚血性脳血管障害による血栓・塞栓形成や、冠動脈バイパス術(CABG)、経皮経管冠動脈形成術(PTCA)施行後の血栓・塞栓の形成を抑えるために用いられます。 |
服用方法 | 通常、成人は1回1錠を1日1回服用します。 |
副作用 | 主な副作用として、便秘、下痢、蕁麻疹、発疹、かゆみ、多形紅斑、むくみ、貧血、血小板機能低下(出血時間延長)、腹部膨満感、口内炎、吐き気、大腸炎、頭痛、めまい、興奮、結膜炎、女性化乳房、倦怠感、過呼吸、低血糖などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。 ・全身の発疹、顔面のむくみ、息苦しい[アナフィラキシー、ショック] ・体がだるい、発熱、息切れ、鼻血・皮下出血、赤褐色の尿[汎血球減少、無顆粒球症、再生不良性貧血、顆粒球減少、溶血性貧血、血小板減少、貧血] ・皮膚や白目が黄色くなる、体がだるい、食欲不振[重篤な肝機能障害] ・発熱、全身倦怠感、皮膚・眼・口内に発疹ができる、赤くなる、皮膚がはがれおちる[中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、剥脱性皮膚炎] ・発熱、から咳、息苦しい[間質性肺炎] ・発熱、皮疹、関節痛[間質性腎炎] ・頭痛、吐き気・嘔吐、意識障害、運動のまひ、血痰、血便、鼻血、視覚障害[頭蓋内出血、肺出血、消化管出血、鼻出血、眼底出血] ・息苦しい、ヒューヒュー音がする[喘息発作] ・胸焼け、胃もたれ、背中の痛み、腹痛、下痢、血便[消化性潰瘍、小腸・大腸潰瘍] |
代表的な 薬品名 |
キャブピリン |
ジェネリック 医薬品 |
なし |
特徴 | 抗血小板薬(アスピリン100mg)、プロトンポンプ阻害薬(ボノプラザン10mg)が混合された薬です。 |
効果 | アスピリンは、血小板シクロオキシゲナーゼ-1活性を阻害することにより、血小板凝集を抑制して、血液を固まりにくくし、ボノプラザンは、カリウムイオンに競合的に胃粘膜のプロトンポンプを阻害することにより、胃酸の生成を抑制します。 アスピリンは血液が固まって血管をつまらせるのを防ぎますが、胃・十二指腸潰瘍を起こすことがあるので、ボノプラザンによってそれらを防ぎます。 通常、胃・十二指腸潰瘍の既往がある患者さんに対し、狭心症、心筋梗塞、虚血性脳血管障害による血栓・塞栓形成や、冠動脈バイパス術(CABG)、経皮経管冠動脈形成術(PTCA)施行後の血栓・塞栓形成を抑えるために用いられます。 |
服用方法 | 通常、成人は1回1錠を1日1回服用します。 |
副作用 | 主な副作用として、便秘、下痢、腹部膨満感、吐き気、腹痛、食道炎、胃部不快感、かゆみ、貧血、血圧低下、むくみなどが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。 ・体がだるい、発熱、息切れ、鼻血・皮下出血[汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、血小板減少、再生不良性貧血] ・発熱、体がだるい、皮膚・眼・口内に発疹ができる、赤くなる、皮膚がはがれおちる[中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑、剥脱性皮膚炎] ・息苦しい、全身の発疹[ショック、アナフィラキシー] ・頭痛、吐き気・嘔吐、意識障害、運動のまひ、痰に血が混じる、下血、黒色便、鼻血、視覚障害[出血] ・息苦しい、ヒューヒュー音がする[喘息発作] ・皮膚や白目が黄色くなる、体がだるい、食欲不振[肝機能障害、黄疸] ・胸焼け、胃もたれ、腹痛、下痢、血便[消化性潰瘍、小腸・大腸潰瘍] |
代表的な 薬品名 |
コンプラビン |
ジェネリック 医薬品 |
ロレアス |
特徴 | ・2種類の抗血小板薬(主成分:クロピドグレル75mg、アスピリン100mg)が混合された薬です。 ・経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される急性冠症候群、安定狭心症、陳旧性心筋梗塞の方に対して使用されます。 |
効果 | 配合されているふたつの成分が血小板の活性化に基づく血小板凝集を抑制して血栓形成を抑え、血管がつまらないようにします。 |
服用方法 | 通常、成人は投与開始日に1回クロピドグレルとして75mgおよびアスピリン100mgを1日1回服用します。 |
副作用 | 主な副作用として、皮下出血などの出血傾向、吐き気・嘔吐、食欲不振などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。 ・突然の激しい頭痛、悪心・嘔吐、顔や手足の片側麻痺 [頭蓋内出血、硬膜下血腫] ・下血(黒色便、血便)、吐血、視力障害、関節痛 [吐血、下血、胃腸出血、眼底出血、関節血腫、肺出血] ・強い疲労感・倦怠感、食欲不振、白眼や皮膚が黄色くなる [肝機能障害、黄疸] ・倦怠感、食欲不振、紫斑、意識障害 [血栓性血小板減少性紫斑病] ・咽頭痛、頭痛・頭重、耳鳴り [血小板減少、白血球減少、無顆粒球症、汎血球減少症] |
※服用方法は年齢、症状により適宜増減されることがあります。 医師の指示通りに服用してください。
また、上記の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。
監修 名古屋徳洲会総合病院 薬局 箱家 優子