パーキンソン病について
パーキンソン病について
神経内科の代表的な疾患であるパーキンソン病につき、今般下記記載します。
1.インドの医学体系アーユルヴェーダで昔から語り継がれてきた病気です。
パーキンソン病という病名はイギリス人医師ジェームス・パーキンソンが「An Essay on the Shaking Palsy( 1817年)」で症例の記述をしたことに因むものです。実は、はるか昔からインドの医学体系アーユルヴェーダに、「カンパヴァータ」と呼ばれる疾病が連綿と語り継がれており、これがパーキンソン病に当たります、治療薬と規定される八升豆にLードーパと呼ばれる化学物質が多く含まれていることがわかりました。古代ないし中世より、現在におけるゴールドスタンダードのパーキンソン病治療が行われていたことになります。
2.なかなか苦労が多い病気ですが、治療によりかなり長い間、自立した生活を送ることが可能です。
3.病気の進行抑制こそ、患者様、ご家族、担当医師が最も願うことです。
パーキンソン病では、α-シヌクレインと呼ばれる蛋白が神経細胞内で凝集してゆくことで神経細胞死が生じていることがわかりました。進行抑制へ今後の研究の進歩が期待されます。ある程度進行抑制の期待される薬剤も認可されています。