救急集中治療部
当科の特色
■はじめに
我々は、春日井東部を中心に岐阜県東濃、名古屋市北部などの医療圏において救急医療を行う急性期地域中核病院です。第3次救急医療機関ではありませんが、近隣の皆様の急病や外傷などに対し、24時間365日体制で診療にあたっています。当院における救急診療の現状について紹介したいと思います。
■当院での救急受入患者数
2022年に、ご自身で救急外来に受診した患者さんは6,263人、救急搬送は6,446人です。受診者総計は12,709人でした。特に救急搬送は10年前の2,704人から約2.5倍に増加(春日井市は約11,000件→13,000件)。近隣救急隊の信頼を頂いていると自負しております。
24時間を通じて最低限、上級医2名・研修医2名・看護スタッフ3名・院内救急救命士1名・医療事務2名のスタッフを配置しており、日本救急医学会専門医2名が常勤をしています。
■救急隊との連携
一分一秒を争う、また、多岐にわたる病気・外傷を扱う救急診療は、院内システムの構築・スタッフ育成のみならず、発症から搬送・病院までの病院前診療も、患者さんを救う大事なポイントです。年3回、近隣の救急隊と当院スタッフで合同勉強会を行い、毎回テーマを定めた講演や、実際の搬入事例を元にした数例の症例検討を通して、当該地域の救急隊・当院一体となって救急体制のあり方について模索し、救急隊との連携を深めることに努めています。本年6月に開催した合同勉強会(web併催)は、春日井全域・名古屋市守山区のみならず、他地区の救急隊、当院スタッフ約200名にて活発な討議が行われました。
■当院急性期診療の特色
外科・循環器系・消化器科・脳神経疾患診療は充実しています。従来心血管には力を入れており、ドクターヘリでの搬送や、救命士と医師の同時搬送により、岐阜東濃・長野南部・三重を含めた広域心臓救急医療を実践しています。心原性ショックに対する補助循環デバイス(impellar®)は国内、東海北陸地方ともにトップクラスの実績で、重症循環器疾患にさらに力を入れて行きます。
■最後に地域住民の皆様へ
より重症で緊急性の高い方への対応のため、比較して軽症と判断される方にお待ち頂く場合や、症状によっては翌日以降の専門外来受診、夜間でも専門他施設への受診をお勧めする場合があります。
特に搬送件数が増えた一方で、近隣住民の皆様にはドクターヘリ、救急搬送に関し騒音などのご迷惑をおかけしております。この場をお借りして御礼申し上げます。当院としても、皆様に円滑で、安全な医療を提供できるよう、より一層精進して参りますので、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
スタッフ紹介
副院長 部長 天野 貴之
- 略歴
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平成14年 山口大学医学部卒
平成14年 山口大学医学部付属病院脳神経外科入局
平成21年 岡田病院脳神経外科医長
平成22年 米国 Cedars-Sinai Medical Center 客員研究員
平成24年 同 PostDoctral fellow
平成27年 名古屋徳洲会総合病院 脳神経外科
- 専門分野
- 日本脳神経外科学会専門医
日本脳神経血管内治療学会専門医
- 所属学会
- 日本脳神経外科学会
日本脳腫瘍学会
日本血管内治療学会
日本脳卒中学会