治験業務
●治験業務
「治験」とは、国より製造販売承認を得るために行われる新薬の臨床試験であり、治験依頼者、治験実施医療機関は、薬事法と本法に基づいて国が定めた「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(Good Clinical Practice;GCP)」を守らなければなりません。GCPは、世界医師会によるヒトを対象とする医学研究の倫理的原則である「ヘルシンキ宣言」を踏まえ、倫理的な配慮のもとに科学的で適正に実施されるために定められた国際的な規則です。
GCPでは薬剤師に対して、医療機関における治験を実施するチームの一員として、専門的な立場から治験責任医師・治験分担医師の業務を支援することや、医療機関におけるすべての治験薬を適正に保管管理するとともに、治験を実施するための計画書(プロトコル)に従い、治験薬が適正に投与されているかを確認することなどが義務づけられています。このように薬物療法の責任を担う薬剤師にとって、治験への関与は必要不可欠となっています。
当院では、医師、薬剤師、看護師、臨床検査技師、放射線技師、事務員など、他職種で、治験センターの運営を行います。
CRC(治験コーディネーター)としては、病院の中心的存在で、徳洲会グループ会社である未来医療研究センター主催のCRC研修(導入、実務、継続)を受け、GCPを理解したうえで被験者対応(インフォームドコンセント取得や治験来院時の対応等)、治験依頼者の直接閲覧を伴うモニタリングや監査への対応を行います。
また、院内では院長、治験責任医師、院内関係部署間の調整を行い、院外コーディネイトは依頼者対応と治験提携先である未来医療研究センターとの調整を行います。
薬剤師としては、治験薬管理者として治験薬の保管・管理を行い、治験薬・併用薬の調剤、鑑査、交付、服薬指導、服薬状況確認を行います。また、製造販売承認後調査(販売直後調査、通常の調査、特別調査等)への対応もします。